産前
ドゥーラが産前に精神的、身体的なケアを行うことによって、
母親の不安やストレスが取り除け、リラックスした状態で出産を迎えることが出来ます。
特に初めて妊娠した女性にとっての妊娠期間は、自分の身体の変化への動揺、匂いやつわりによる不快感、
産まれてくる子供への心配、出産時に何かトラブルが起こるのではないかという不安、
夫や義母など周囲との人間関係など、ストレスにつながる原因がたくさんあります。
特に人間関係は大きな要因です。
コミュニケーションがとれ、分かり合えている夫婦の場合でも「出産」は特別な出来事であり、
妊婦も夫もそれぞれがその出産の当事者です。
当事者が当事者を支援するのは困難であり、妊婦同様夫もケアされるべき立場なのです。
研修と経験を積んだ、お産の知識を持つドゥーラ、穏やかで優しく、
夫婦の心配事や不安を包み込むように受け入れ共感できるドゥーラが産前にご家庭に伺い、
ご夫婦または妊婦とコミュニケーションをとりながら妊婦の家事を軽減することにより、
夫婦は心身ともにリラックスでき、あらゆる意味で余裕を持って出産に向かうことが出来るのです。
母親にドゥーラが寄り添い、リラックスした状態で出産に望めた場合と
そうでない場合を比べた研究結果は「What's Doula」でも説明したとおりですが、
その他にもパートナーへの満足度や生後6週間後の新生児の健康状態においても
非常に良い影響があることが同じ研究で明らかにされています。

産後
産婦は子供を産み、抱き上げた瞬間から母親になります。
今までのケアされる立場から、今度は自分の子供をケアする立場へと変わらなければなりません。
しかし、母親は身体的にも精神的にもまだまだケアが必要なのは言うまでもありません。
日本では床上げと言われるまでの3週間程、産婦の母親が身の回りの世話や助言を与えていました。
インドや中国でも数週間から40日程ケアされる習慣があります。
ヨーロッパの多くの国では父親が最低でも3ヶ月以上有給休暇が保障され、
中でもイギリスは退院後2週間、毎日保健師の訪問があり、オランダでは自宅分娩の場合、
看護師が10日間滞在し家事をしてくれるサービスが公的に行われています。
現在の日本、特に都心部では晩婚化の問題で母親の母親が高齢であったり、
逆に仕事を続けている場合も多く、夫も仕事のため、身内に世話を頼むのが困難になってきています。
また、母親は多くの場合、我が子を抱き上げる以前に、妹弟や近所の子供、
親戚の子供等の世話をしたという経験がほとんど無く、乳児に関しての知識も当然ながら期待出来ません。
母親は十分に我が子を世話したいという母性と、どのように世話をしていいのか、
という不安が絡み合い大変な緊張状態になるのです。
母親は自分自身が十分なケアを受ければ受けるほど子供への愛情が増し、
育児に自信が持てるようになると言われています。
産後は特に、家事を気にせず我が子の世話に専念でき、心配事はすぐに相談できる環境を作る事が、
母親にとってとても重要であり、そのことが子供の健やかな成長につながるのです。
参考「マザリング・ザ・マザー/メディカ出版」
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